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一人旅派、増えています

人が抱えた時間は有限です。一日は誰に対しても同じ24時間、それが繰り返されて、時間は過ぎていくものです。そのような時間を誰がどのように使うのかは、それぞれの自由です。

限られた時間であるので、自分の好きに使いたいという人が最近は増えてきているようで、「旅行」はその中でも誰もが検討する「時間の使い方」のひとつです。独身の方であっても、既婚の方であっても、「ちょっと一人だけで旅行してみよう」と考える方が増えているように思えます。

特に現代では「自立した女性」が増えていることは間違いありません。日本の結婚率の低下、そして出産率の低下は、「それだけが女性の進む道ではない」という意識が強く働いていることも、大きな要因ではないでしょうか。男性と出会うことだけがすべてではない、自分でしっかり稼いでいるので、自分のことは自分で面倒をみることができるという人が、とても増えているのです。

それは男性も同じで、「独身」であることに対して特に抵抗もないような方が増えているように感じます。仕事があって、自分だけが楽しめる趣味があれば、人生は幸せに過ごすことができると達観している方は、無理に婚活などせず、ゆとりを持った生活を送っていることが多いものです。

そのような「自分は自分」というスタンスを持った方が、「自分の行きたいところに自分だけで行く」という旅行のスタイルを拡大させたように感じます。日本の各地に存在している温泉地にしても、景観地にしても、別に団体で訪れなければいけないということはありませんから、そのようなスタンスを持った人が訪れても構わないのです。ただ、一昔前であればそのような「一人旅」というものは少し「寂しさ」をはらんだものに感じられたかもしれませんが、現代に至ってはそれに共感できる人もたくさんいて、それが趣味だという人もたくさんいます。

そのような世の中の流れに各地の旅館、ホテルが黙っているわけがなく、それらの人に対して過ごしやすい施設が整っている宿泊施設も増えています。もともとそのような方はビジネスホテルなどを利用する場合もあったかもしれませんが、それだけではなく、温泉旅館であっても、リゾートホテルであっても、「ひとり」で過ごしやすい工夫を凝らしたものが増えています。

それぞれが独立した意志を持っている時代、自分で稼いで自分だけの意志で何もかも完結できるような時代、そのような時代に私たちはどのような選択肢でも選ぶことができる状況にあります。結婚だけがすべてではなく、自分の稼いだ資産は自分でどのようにでも使うことができる自由、そのような自由の選択肢のひとつ、時間の使い方のひとつとして、誰も気にしない、なにも気にしない、気ままなひとり旅というものが含まれているのは当然のことと言えるかもしれません。そして、そのような人が増えれば増えるほど、そのようなスタイルに優しい宿泊施設、観光施設が整うものです。

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